板谷国際特許事務所- Itaya & Associates

著作権による保護

■情報通信分野における著作権法による保護
<侵害対策>

(1)著作(財産)権・・・著作権者が専有する。特に、プログラム関連では以下の権利が関係する。
①複製権(21条)
②公衆送信権(23条) ネット上のサーバに著作物をアップロード
③頒布権(26条) 映画の著作物について規定。中古ゲームソフトの販売は?
④譲渡権(26条の2) 適正に譲渡された複製物等については権利が消尽
⑤翻案権(27条) プログラムのバージョンアップ・拡張・流用・移植など
⑥二次的著作物の利用に関する原著作者の権利(28条)
(2)著作者人格権

 同一性保持権(20条)とコンピュータプログラムの改変(20条2項3号)
(3)侵害とみなす行為

 著作権法第113条に規定、特に、プログラム著作物の著作権を侵害する行為によって作成された複製物を使用する行為は、取得時に事情を知っていた場合、侵害行為とみなす(同2項)。 ※間接侵害的不法行為を認容して損害賠償を命じた事例・・・ときめきメモリアル控訴・上告各判決(大阪高判平11.4.27 ,最高判平13.2.13)、ビデオメイツ上告判決最高判平13.3.2)
(4)拡張的罰則規定

 著作権法第119条2号,第120条の2など
(5)リバースエンジニアリング

 販売目的にプログラムを開発するために逆コンパイル又は逆アセンブルを行なうことは、ソースプログラムの複製行為に該当すると判断される可能性がある(我国では通説)。なお、著作権法には、特許法69条(試験又は研究について効力が及ばない)に相当する規定はない。
(6)国際性

 ベルヌ条約、万国著作権条約、WTO協定

■インターネット関連の侵害対策に向けた法改正

(1)特許法等・・・発明の実施の中に,インターネット等の電気通信回線による双方向通信によるプログラムの提供を含むと改正し,物の発明の中にコンピュータ・プログラム(ソフト)が含まれるとしたことによって,システム特許やプログラム特許の権利侵害を明文化
(2)著作権法(平成11年改正)
デジタルコンテンツの保護・・・技術的保護手段の回避により可能となった複製を、その事実を知りながら行うことは、私的使用のための複製(30条)の例外規定は適用されない。
(3)不正競争防止法(平成11年改正)技術的制限手段に対する不正競争行為を規定(2条1項10号、11号)

■情報通信分野における最近の話題

(1)JPEG特許
・Forgent Networks社(US)が、JPEG規格は同社の米国特許4698672号(2次元ランレングス符号化に関する特許)に含まれると主張(2001年)。日本の大手デジカメ・メーカ等もライセンス契約。
・対応の日本出願(特開昭63-148789)は、公知例(特開昭57-106273、同58-168389公報)により拒絶査定
※「JPEG(Joint photographic Experts Group)」・・標準の画像フォーマットを作ったISO/ITE委員会が標準化した静止画圧縮の国際標準規格であり(ITU-T勧告T.80)、一般的に、DCTといわれる周波数への変換と、ハフマン符号化を使った圧縮方法が使われている。画像は、8x8ドット単位で符号化される。DCT変換、量子化、符号化を順に行うことで、JPEGの圧縮データが作成される。
USPNo.4,698,672
What is claimed is:
1. A method for processing digital signals, where the digital signals have first values, second values and other values, to reduce the amount of data utilized to represent the digital signals and to form statistically coded signals such that the more frequently occurring values of digital signals are represented by shorter code lengths and the less frequently occurring values of digital signals are represented by longer code lengths, comprising,
forming first runlength code values representing the number of consecutive first values of said digital signals followed by said second value,
forming second runlength code values representing the number of consecutive first values of said digital signals followed by one of said other values.
2. The method of claim 1 further including the step of amplitude encoding said other values.
・標準化と特許・・・ロイヤルティ・フリーと有償化との綱引き
・特許と独占禁止法
(参考文献:「Forgent特許が猛威」…日経エレクトロニクス2002.9.23、p141~p167
(2)ネット社会のセキュリティ技術
・EC(Electric Commerce)におけるセキュリティ確保のための技術(機密保持、認証、鍵管理など)・・・暗号アルゴリズム特許などに注意(INTAPのhttp://www.net.intap.or.jp  参照)
・NTTは、暗号技術の基本特許を無償化(NTTのhttp://www.ntt.co.jp 参照)